自販機で受けられる決済を増やす方法として、メーカーは何を用意しているか。日本コンラックスの「ベンディング市場向け製品」のページには、電子決済ソリューション関連製品として ME-20シリーズ、ME-5シリーズ、ME-10シリーズが並んでいます。ME-10シリーズの説明は「国内主要電子マネー及びQR決済に対応したシンクライアント型電子決済端末」です。
同じページの冒頭で、日本コンラックスは「近年の電子マネーやQR決済の普及により、キャッシュレスで購入出来る自動販売機も急速に増えてきています」と書いています。公式サイトの「お知らせ & トピックス」には、「QRコード決済端末『ME-5シリーズ』の製品情報を追加しました」というトピックスが載っています。
富士電機は、シールかシェードを自販機に取り付ける「新二次元バーコード決済」を案内しています。以下は、ME-5・ME-20・新二次元バーコード決済について、メーカーの製品ページとリーフレットの文言を並べたものです。
ME-5:QRコード決済に特化したエントリーモデル
日本コンラックスの製品ページは、ME-5シリーズを「QRコード決済に特化したキャッシュレス決済のエントリーモデル」と書いています。リーフレットの表紙には「日本自動販売協会(JAMA)推奨」「QRコード決済端末」とあり、製品ページには「JAMA(日本自動販売協会)推奨電子マネーシステムに採用」とあります。リーフレットの「ご利用可能なマネー」の欄には「QRコード決済」の枠があります。
読み取りは「CPM方式に対応、お客様提示のQRを読み取りスピーディーに決済」とされています。取引情報は、加盟店様向けWEBサイトからほぼリアルタイムで明細情報を提供するとしています。
取り付けについては、「自動販売機とJVMAケーブルをつなぐだけで接続完了」「背面の飛び出しや別部品がないので、内部が狭い筐体にも場所を取らずに設置可能」「従来モデルに比べて取付性を大幅改善」が挙がっています。これらは「モデム・アンテナ内蔵のスマートな端末」という見出しの下にまとめられています。製品ページの「主な用途」の欄は「自動販売機」です。
ME-20:タッチ決済のクレジットカードにも対応
ME-20シリーズのリーフレットの表紙には、「タッチ決済対応シンクライアント型マルチ電子決済端末」とあります。製品ページの特徴には「タッチ決済によるクレジットカード支払いに対応」とあり、「JAMA(日本自動販売協会)推奨電子マネーシステムに採用」とも書かれています。
リーフレットの「ご利用可能なマネー」には、「電子マネー」「交通系電子マネー」「QRコード決済」「クレジット決済(タッチ決済)」の欄があります。
端末はシンクライアント型で、「端末側にセキュアな情報を持たず、全ての取引情報がサーバーに」と書かれています。「PCI-PTS Version6 を取得、長期にわたって利用が可能」ともあります。自動販売機、精算機などとは、JVMAケーブルをつなぐだけで接続するとしています。Windowsにも対応し、「USBでWindowsに接続、制御用SDKのご提供が可能」とあります。主な用途は「自動販売機、精算機、券売機、コインロッカーなど」です。
外形寸法は、リーフレットの仕様で自販機外 (W)125mm × (H)130mm × (D)53.1mm、自販機内 (W)99.5mm × (H)87.5mm × (D)9.5mm です。
ME-5とME-20のリーフレットの仕様の表から、同じ名前の欄を並べました。
| 項目 | ME-5シリーズ | ME-20シリーズ |
|---|---|---|
| 通信仕様 | JVMAモバイルベンディング仕様準拠(v.1.0.3シングルモード) | JVMA モバイルベンディング仕様準拠/Windows |
| 電源 | 電圧:DC +24V ± 10%(JAMA I/F 経由で供給)、消費電流:約400mA | 電圧:DC +24V ± 10%(JAMA I/F 経由で供給)、消費電流:約400mA |
| 動作環境 | 動作温度範囲:ー15℃ ~ +60℃、動作湿度範囲:85%RH以下(結露ないこと) | 動作温度範囲:ー15℃ ~ +60℃、動作湿度範囲:85%RH以下(結露ないこと) |
| 質量 | 約0.7kg | 約0.7kg |
| UI | SOUND:スピーカー、状態表示LED:RGB LED、メンテナンススイッチ:1 | LCD:4.3インチ、タッチパネル:静電容量方式、SOUND:スピーカー、状態表示LED:RGB LED、メンテナンススイッチ:1 |
| コードスキャナーインターフェース | 1次元コード / 2次元コード | 1次元コード / 2次元コード |
| モデム | LTEモジュール / アンテナ内蔵、外部アンテナ端子有り、外部モデム I/F 有り | LTEモジュール / アンテナ内蔵、外部アンテナ端子有り、外部モデム I/F 有り |
どちらのリーフレットにも、「端末、サービス、通信、電子マネー契約、精算をワンストップでご提供し、自販機オペレータ様の運用負担を軽減」という説明と、「Webサイトとコールセンターで運用サポート」という図があります。リーフレットには「※外観及び仕様は、予告なく変更することがあります」とも書かれています。
富士電機の新二次元バーコード決済:シールかシェードを取り付ける方式
富士電機の「自販機オペレーション/新二次元バーコード決済」のページは、この方式を「二次元バーコードが印字されたシール、もしくはシェードを自販機に取り付けることで安全安心なキャッシュレスを実現する二次元バーコード決済サービスです」と書いています。その下に番号付きで並ぶ項目のうち、次の項目を原文のまま挙げます。
- 少ない初期投資(LCDやカメラが不要)
- 富士電機製2016年機以降の自販機にて対応可能
同じページの「自販機オペレーション」の欄は、「自販機をオンラインで繋ぐことでオペレーションの最適化が可能となります」としています。そこには「ルート配送の効率向上」「各種データを遠隔設定」「売上データのリアルタイム収集」が並んでいます。
相談の前に手元で確かめること
当社に相談いただく前に、次の点を手元の機械と資料で見ておくと話が早く進みます。
- メーカーと製造年:富士電機の新二次元バーコード決済は「富士電機製2016年機以降の自販機にて対応可能」です。
- 自販機とのつなぎ方:ME-5は「自動販売機とJVMAケーブルをつなぐだけで接続完了」、ME-20は「自動販売機、精算機などとはJVMAケーブルをつなぐだけで接続」と書かれています。
- 置き場所の気温と湿気:ME-5・ME-20のリーフレットの動作環境は「動作温度範囲: ー15℃ ~ +60℃」「動作湿度範囲: 85%RH以下(結露ないこと)」です。
中古の自販機を選ぶときのメーカーや年式の見方は、中古自販機の購入前チェックリストにまとめています。自販機の制御方式は、MDBとJVMAの解説の記事で取り上げています。
じはんきやに頼めること、契約先に聞くこと
当社のキャッシュレス決済端末の記事では、「じはんきやでは、一部メーカーの端末の販売および取付作業まで対応可能です」としています。同じ記事で、決済サービスの契約・決済代行・操作説明・アフターサービスは、各メーカー/決済代行会社との契約となると書いています。
ここで取り上げた端末や決済サービスを当社で手配・取付できるかは、機種ごとに確かめてからお答えします。相談の際は、次の情報を添えてください。
- 自販機のメーカー・型式・製造年(銘板の写真があれば添えてください)
- 置き場所が屋内か屋外か
- 受けたい決済(QRだけか、交通系IC・クレジットカードのタッチ決済も要るか)
自販機の買い替えと合わせて決済を考えたい方も、お問い合わせフォームから受け付けています。
出典
- 株式会社日本コンラックス「ME-5シリーズ」
- 株式会社日本コンラックス「QRコード決済端末 ME-5シリーズ」リーフレット(PDF)
- 株式会社日本コンラックス「ME-20シリーズ」
- 株式会社日本コンラックス「マルチ電子決済端末 ME-20シリーズ」リーフレット(PDF)
- 株式会社日本コンラックス「ベンディング市場向け製品」
- 株式会社日本コンラックス トップページ「お知らせ & トピックス」
- 富士電機株式会社「自販機オペレーション/新二次元バーコード決済」
情報確認日:2026年10月28日


