自動販売機の種類と活用方法について

自動販売機には、様々な種類があります。導入の際は、ターゲットやニーズに合わせて適切なタイプの自動販売機を選ぶことが大切です。こちらでは、自動販売機の種類や自動販売機ビジネスのメリットについて解説します。

自動販売機の種類と特徴

◇飲料自動販売機

日本国内で特に多く見られるのが、この飲料自動販売機です。自動販売機と聞いて、多くの人が思い浮かべるのもこのタイプではないでしょうか。設置場所の利用者層に合わせ、様々な種類の飲料が販売されており、オフィスや工場、工事現場など職域から学校、商店、駅構内、民家の軒先や空地など、あらゆる場所に設置されているのが特徴です。

飲料自動販売機は、設置場所にあわせてさまざまなサイズの機種がラインナップされており、流通台数が多いゆえに安価な中古の機械もたくさんあります。予算やスペースなどのニーズに合った機種が見つけやすいでしょう。

◇食品自動販売機

食品自動販売機は、調理済みの食品や軽食を販売しています。主に屋内用の汎用機をカスタマイズして利用していることが多いですが、近年では、ど冷えもんなどの冷凍自販機の登場により、従来のアイスや冷凍食品だけでなく、餃子やラーメン、総菜、弁当、スイーツなど、様々な種類の冷凍食品が販売されるようになりました。

飲料自販機と比べて本体価格が高いこと、また中古の機材があまり流通しないことから、リースやローンで購入されるケースが多いです。

機種やサイズも選択肢が少ないので、設置場所に合わせて機種を選ぶのではなく、自販機に合わせてスペースを確保する必要があります。

◇物販自動販売機

自動販売機は、飲料や食品だけを販売する機械ではありません。アパレル品や日用品といった物品の販売も可能な機種があります。

常温販売ができる汎用自販機を利用するケースが多いですが、最近では飲料容器サイズの専用容器(リンク)などを使って飲料自販機を流用して物販を行うケースも増え始めています。 自動販売機は暑い日も寒い日も全く文句を言わず、わずかな電気代だけで休むことなく働き続けます。年中無休で24時間いつでも様々な物品を販売できるのは、自動販売機ならではの強みでしょう。

自動販売機ビジネスのメリット

◆店舗開業費用が節約できる

自動販売機ビジネスのメリットのひとつは、他のビジネスと比較して初期費用が少なくて済むことです。初期費用を抑えられるため、個人でも簡単に参入しやすい点が魅力です。

例えば、飲食店を開業する場合、店舗費用をはじめ内装工事、厨房設備、看板広告など多額の初期費用が必要となります。フランチャイズに加盟する場合には、加盟金やロイヤリティも発生します。
一方、自動販売機ビジネスの場合、初期費用として最低必要なものは自動販売機の購入費用と設置費用です。
オプションのラッピングやキャッシュレス、通信機能(遠隔管理)を付けたとしても、実店舗の開業費用と比較すると圧倒的な経費削減が可能です。

◆迅速な出店かつ機動的な店舗運営ができる

実店舗の場合、一度出店してしまうと簡単に移転することはできません。もし売上が見込めず別の場所へ再出店する場合、再度初期費用を用意しなければなりません。
そのため出店前に通行量や競合店の分布など市場調査をすることも多いでしょう。とはいえ、どんなに調査を尽くしても出店してみないとわからない場合も多々あります。

その不安とリスクを解消できるのが自販機ビジネスです。

自動販売機は場所移動が簡単です。出店してみて売れなければ、別の候補地へ自販機をそのまま移設すればよいのです。新たな開店工事も不要ですから迅速に再稼働できますし費用も最少限で済みます。
実店舗とは違い、機動性に優れているのが自動販売機の強みです。

◆リスク分散できる

実店舗を出店する平均的な費用があれば、自販機を10台以上出店できます。中古/新古機を利用したり、リースや制度融資などを利用することで、さらに多くの台数を展開することも可能でしょう。成功するかどうかまだわからない実店舗1件に経営資源を集中させるのではなく、10件以上の自販機に分散投資することでリスクを最低限に抑えることができ、それが事業の安定につながります。

10台以上設置すれば、中には売れない台も出てくるでしょう。その場合は最も売り上げの低い場所から自販機を撤去し、新規の設置先へ移設する作業を繰り返します。投資額に対するコスパを上げるには、自販機1台あたりの売上が実店舗より少ないとしても、全台合わせて実店舗以上の売上になるまでそれを繰り返します。

◆実店舗+自販機の相乗効果①

~あるパン屋さんの自販機活用術~

フードロスに無関心なお店は少ないでしょう。どのお店も知恵を絞って在庫管理に工夫を凝らしていると思います。これは、弊社で自販機を納品させていただいたあるパン屋さんのお話です。

これまでは売れ残りを最低限に抑えるため商品を少なめに作り、閉店30分前に商品が残っている場合は半額にして値引販売をしていました。そのため最後の30分にお客様が集中し、値引きで利益率が下がる上に、人件費の上昇(アルバイトの残業)の一因にもなっていました。自販機を導入後、このお店では閉店間際の値引販売をやめ、売れ残った商品は自販機に入れて帰宅してしまうそうです。この「半額の値引販売」という利益率の低い業務に人件費をかけるのではなく、自販機にやらせてしまおうという発想です。
自販機なら24時間好きな時に買えますから閉店間際に来店できないお客様にとってもメリットがあります。朝お店に来るといつも自販機が空になっているそうです。

その後、実店舗の売上も上がったそうです。
これまではフードロスをなくすために在庫を抑えていたため、買いたい商品が売り切れているというチャンスロスがありましたが、廃棄を気にせずに製造できるようになったため、販売機会損失を防ぎ実店舗の売上増にもつながったようです。

このように、自販機を設置することでフードロスとチャンスロスを防ぎ、人件費の削減と売上アップを実現することもできます。

◆実店舗+自販機の相乗効果②

~ある和菓子屋さんの自販機活用術~

今回は老舗の和菓子屋さんの実例です。
老舗の和菓子屋さんと聞くと、敷居が高く店内に入りにくいイメージはありませんか?

その和菓子屋さんでは、来店客と言えば常連さんがほとんどで、新たな顧客を呼ぶためにどうしたらよいか悩んでおられたそうです。

新製品を作ってもなかなか認知されないし、広告費も高い。看板を立てるにしてもあまり派手な目立つものを立てられないし、外装のリフォームをするにも多額の費用が掛かる。そんなときにラッピング自販機の業者から営業電話がかかってきたそうです。
その業者の話では月々5万円程度のリースでラッピング自販機が導入できるとのことで興味を持ち、他社の話も聞いてみたいとのことでネット検索をして弊社へお見えになりました。
よくお話を聞いてみると提示されたリースのお支払総額が300万とのこと。
同じ機種を同じ仕様にしても弊社では100万程度ですので、2台購入していただき、店舗前に1台、最寄り駅の前に1台設置していただくことになりました。
自販機を導入後、これまで行っていたサンプル配布や広告出稿をやめ、自販機がその役割を担うことになりました。
和菓子屋さんの想定通り、オリジナルデザインラッピングを施した和菓子自販機は通行人の目を引き、珍しい自販機があるということでユーチューバーや地元メディアにも取り上げられ、お店の認知度が上がりました。
また、新商品を自販機で試しに買ったお客様が、まとめ買いのために来店するようになり、新規の来店客がどんどん増えているそうです。

自販機を活用することでサンプルの経費や人件費、広告費などを削減し、売上アップと新たな顧客層の獲得につながった良い例と言えます。

他にも想定外のメリットがあったそうです。

自動販売機は24時間好きな時に気兼ねなく買えるので、店舗前の自販機についてはお店の閉店後、営業時間外の購入を想定していたそうですが、なんとお店の営業時間内、お店が開いているにもかかわらず、中に入らずに自販機で買っていくお客様が意外にも多いということでした。それは、敷居の高さ、入りにくい、といった老舗和菓子店特有の課題を自販機が解決してくれたということでしょう。

副業としての可能性

自動販売機ビジネスは、比較的少額の資金で始められることから、副業としても注目されています。本業を持つ会社員や主婦の方でも、空いた時間を利用して収入を得ることが可能です。本業や家事とのバランスを考慮し無理のない範囲で取り組むことができます。

オリジナルの商材をお持ちでない場合、自動販売機ビジネスとして比較的簡単に起業できるのが飲料自販機です。

主婦の方であれば、スーパーの買い物ついでに特売の飲料を仕入れることができます。飲料自販機の主役と言えば缶コーヒーですが、特売なら30~50円で買えることもあるでしょう。

自販機の商品補充は会社帰りや休みの日にまとめて装填できます。隙間時間に無理なく自分のペースで副業が可能です。

まずは自宅や実家の軒先に1台、行きつけのお店に1台、駐車場や空き地の地主に相談してデットスペースを借りる、友人知人に紹介してもらう、など様々な方法で設置場所が見つかります。

設置後は売上を最大限に高めるために商品や価格、販売手法などをブラッシュアップしつつ、台数を増やしていきます。

10か所まで増やしたら、あとは最も売れない場所の自販機を撤去し新規の設置先に移設するのを繰り返し、収益アップを目指しましょう。


自動販売機の種類や自動販売機ビジネスのメリットについて解説しました。

自動販売機には、飲料や食品、物販自動販売機などの種類があります。ターゲットや設置場所など、様々なことを考慮しつつどのタイプの自動販売機を設置するか決めましょう。

自動販売機は、24時間営業できる、初期費用が少なめ、副業としても適しているなど様々なメリットがあります。しかし、活用できなければただの邪魔な箱になってしまいます。

じはんきやでは、自動販売機の販売だけではなく購入後の活用相談にも対応します。機種の選定はもちろん、搬出テストの実施、購入後の運営アドバイス、販売ノウハウの提供といったサポートが可能です。お気軽にご相談ください。

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